「食」を考えるKIRIN・東京大学パートナーシッププログラム 2009年度

2009年度のテーマは、「作り手と食べ手にとっての、良い食べ物、良い食べ方」。食の背景にある社会・文化・科学的な営みを多面的に学ぶことで、「考えて食べる」ことを目指し、駒場祭や公開セミナーでの発信も行いました。

東京大学駒場祭での発表 「良い食べもの、よい食べ方について考える」

11月21日(土)~23日(月)に開催された東京大学・駒場祭において、「KIRIN・東大パートナーシッププログラム」の参加学生による研究発表が行われました。

日時: 2009年11月21日(土)~11月23日(月)
場所: 東京大学駒場キャンパス 8号館8-209教室

10月24日のワークショップ、11月7日~8日の山梨での農業体験・ワークショップを経て、参加学生による研究発表が東京大学・駒場祭で行われました。
会場では、これまでの取り組みや過去のワークショップの内容を紹介した後、「体験を通して知った農業の現実」「有機農業の現状と対策」「農業を知るための企画」というテーマについて、3グループに分かれた学生たちがまとめたパネルを展示。生産者と消費者、農村と都市との関係を、農業従事者からのヒアリングや、自ら考えた農村ツアー企画などを交えながら提示することで、作る側と食べる側双方にとっての“良い食べ物”とは何かということを、来場者に問いかける内容になりました。

来場者の意識調査

今回の発表では、それぞれのテーマにおいて来場者の意識を調査するアンケートも実施しました。
来場者にはまず、(1)スーパーで売っているトマト(国産)、(2)有機栽培で作られたトマト、(3)生産者が表示されたトマト、(4)ブランドトマトの中から、サラダを作るときに買いたいトマトを一つ選んでもらいました。その後、発表テーマごとに「農業をやりたいと思うか」「有機野菜を買う理由」「どんな農業体験をしてみたいか」について問いかけ、最後に改めて「どのトマトを選ぶか」を答えてもらうことで、情報によって意見がどのように変わるかについても捉えることができました。

“食”“農業”に対する意見

「あなたにとってよい食べ物、よい食べ方とは?」を問いかけるコーナーでは、10代の学生から60代以上まで、年代別に色分けされたカードに様々な意見が寄せられました。
「普段意識していなかった有機野菜への理解が深まった」、「農家の大変さがよく分かった」、「安心・安全な食べものを選びたい」といったコメントが寄せられました。
また、農業の販路確立や若者が農業に触れる機会を増やすことで、日本の農業を活性化していくべき、といった意見も聞かれました。