研究員が考える未来

食以外にも広がるビーガンは自己表現ツールに

ビーガン認定スニーカーやビーガン認定電気など、完全菜食主義を意味するビーガンがこんなところまで、という領域に広がってきている。他にもリサイクル素材から作られたヴィトンの香水瓶やティファニーの5万円「マイストロー」も登場し、ラグジュアリー分野にもエコやエシカル(倫理的)の動きが拡大している。
アメリカのミレニアルズは、動物愛護→ビーガンという道を一度は通るらしい。サステナビリティがブランドの特徴となるとともに、生活者側にとってもそうした製品を所有・利用することが自分らしさを表現する手段となり、SNSで発信することで自己顕示欲を満たすツールとなっていく。今までもあった取組に「ビーガン」と名付けることで、新しい価値を生み出すこともできそうだ。

注目した事象

  1. キノコから生まれた"ビーガン・スニーカー"が登場

    ツリガネタケというキノコから生まれた皮を用いたスニーカーがドイツで発売された。アッパーの皮以外の部分も、天然コルクや天然ゴムなど、環境に配慮した素材を用いている。オーガニックでケミカルフリー、抗菌性もあるとのこと。

  2. ビーガン認定された電気

    2018年7月、イギリスの電力会社Ecotricityがビーガン電気に認定された。鮭など動物の死骸を燃料としたバイオマス発電ではなく、100%風力と水力で生み出されているからだ。「ビーガン」が動物愛護の観点から生まれたことが反映されている。

  3. ヴィトンの香水瓶はリサイクル&リユース

    ラグジュアリーブランドの「ルイ・ヴィトン」が、リサイクル素材から作られた香水瓶を採用。使用後には店舗で中身を詰め替えてもらうこともできる。ラグジュアリー分野にまでエコやサステナビリティの観点が求められる時代になった。

「研究員が考える未来」のその他の記事

PICK UP