日本各地の発酵食品をご紹介します。世界の食文化研究の第一人者、石毛直道の「発酵コラム」も必読です。
アブラナ科の根菜で、別名「おおね」、「すずしろ」などとも呼ばれます。春大根、夏大根、秋大根と収穫の時期で大別され、一年を通じて食卓にのぼります。原産地はコーカサス地方ともいわれていますが、まだ正確なことは分かっていません。日本には形や大きさも様々な100種類以上の品種があります。
「かぶら」とも呼ばれるアブラナ科の根菜で、原産地はアフガニスタンとも地中海沿岸ともいわれます。8世紀以前に中国から渡来したとされ『古事記』、『日本書紀』などにも記述が残されているほど、古くから食されてきた野菜です。現在日本には、白かぶ、赤かぶという二つの大きな系統を合わせて約80種類の在来品種があります。
アブラナ科の葉菜で、原産地は東南アジアとも地中海沿岸ともいわれ、現在のように結球するタイプと結球しないタイプの白菜があります。日本での歴史は意外に浅く、江戸時代には中国から非結球の白菜が渡来し、現在のように結球する白菜は明治時代になってから本格的に栽培されるようになり、全国で栽培されるようになったのは昭和に入ってからだといわれています。緑色は淡く、肉厚の葉はやわらかく、漬物のほか鍋物、煮物などいろいろな料理に利用されます。冬に旬をむかえる貴重な野菜です。
「なすび」とも呼ばれるナス科の果菜で、旬は夏から秋。原産地はインドといわれ、日本に伝来したのは8世紀頃といわれています。米なすに長なす、巾着なすなど、形も大きさも色もバリエーションが豊富で、その数なんと150種以上もあるといいます。地域ごとに特色あるなすが栽培され、それに伴って様々な漬物や郷土料理が生まれました。